産経新聞×銀座セカンドライフ タイアップ企画

【片桐実央の起業相談】営業代行業の注意点

更新日:2017.09.18

 Q 定年後に、できれば起業したいと2、3年前から考えていましたが、これといって自分にできることを思い付きません。ただ、法人営業の経験が長いので、企業に商品を紹介するのは得意です。たまたまプリンター(複写機)を製造した友人がいて、とても良い商品なので、これを売ることで起業できればと思っています。

 A 友人の会社はプリンターを、どのように企業に提供する予定でしょうか? 一般的には販売の他、月額制でのレンタルがあります。今回の事業は、「営業代行業」といわれるサービスで、商品の営業を代行し、売り上げの一部を紹介手数料としてもらうビジネスモデルです。

 販売する場合は、売買代金のうちの一定金額を受け取ります。レンタルの場合は、一般的には例えば3カ月分のレンタル料、または月額料金のうち数パーセントを毎月いただくかのどちらかになります。

 Q 営業代行業の注意点を教えてください。

 A 個別に企業を訪問し、商品を紹介する機会を増やす方法もあります。一方でホームページを制作したり、広告を出したり、セミナーを企画開催したりすることもあります。

 営業活動には、広告宣伝費や交通費などの経費がかかります。売り上げが決まったときだけ手数料をもらう、完全成功報酬という形態では資金繰りが厳しいです。前金として着手金をもらう方法や、営業活動費として毎月一定額をもらう方法も検討しましょう。

 また、売買契約が成立したかどうか把握しづらいときもあります。紹介手数料の額をしっかり管理するために、依頼主との話し合いが必要です。例えば今回の場合は、プリンターの納品を管理するため、後日納品先を訪問したり、依頼主から納品先リストを毎月提出してもらうといった工夫をしましょう。

 さらに、営業代行のために、依頼主から名刺やパンフレットなどの営業ツールを支給してもらうと活動しやすいです。将来的には、営業代行する商材をさらに増やす方法も検討し、売り上げを安定させましょう。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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