更新日:2019.06.17
起業する人が増えています。うまくいく人と、そうでない人は何が違うのでしょうか。今回は「人との関わり」を中心にお話ししたいと思います。起業にあたって、人との関わりが苦手という方はなかなか難しいです。少しずつ自社サービスを広めていくためには、人との関わりが不可欠です。次のような点を意識してみてください。
起業すると、まずは自分のアイデアやサービスを周りの人たちに説明していくことになります。1人では仕事はできず、顧客だけではなく取引先とも良好な関係を構築することが大切です。そのためには、どういう思いで仕事を始めたのかを伝え、理解してもらうことが必要です。大げさに言えば経営方針や創業理念を説明し、理解が得られると仕事はやりやすくなります。
高齢者向けに食品宅配サービスを行っている男性(63)がいます。食材に関する知識は豊富でしたが、集客のチラシをどう作成するか悩んでいました。若いデザイナーと交流会で出会い、自分の求めている顧客やどういう会社でありたいかを伝え、意気投合したので、今は一緒に事業を行い、支えあっています。
1人で起業してできる範囲は限られますが、周りを巻き込むと、力は何倍にも大きくなります。最近の例では、自宅でエステサロンを始めた人がいます。以前から近所の料理教室に通っていたのですが、起業をきっかけに、一緒にイベントをやることになりました。健康や美容を気にする料理メニューの教室でしたので、受講生にエステの割引チケットを配布すると、自社サービスを利用してもらえるきっかけになるとのことでした。このように「事業提携」ができる方は軌道に乗りやすいです。
最近の伸びている会社の傾向として、「社会性」がキーワードとしてあります。自分のためではなく、世の中のために考えた事業が人にも受け入れられやすくなり、認知度や広がりが高まるでしょう。それを自分の体験と重ね合わせると一層説得力が増します。
ある人は、身体に障害がある家族がいるため、車いすの人が安心して外出できる街の情報サイトを作りました。飲食店や美術館などの出先で困らないように、車いすを使う人が気になる情報を掲載しているホームページです。身内のためにと思って調べ始めた行為が、より多くの方のために役立つ情報だということで共有し始めたことがきっかけでした。誰か1人に対する思いがきっかけとなることも珍しくないのです。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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