更新日:2020.08.06
起業希望者から受ける相談の多くは、アイデアの具体化や事業内容のブラッシュアップなどです。しかし、私は最も大切なことは「起業への想(おも)い」だと感じています。それは、その人が事業を始めようと思い立ったきっかけや理由です。相談を受けた際、事業内容をお聞きし、どのような進め方をすれば、事業がより成長するのかという答えを思い浮かべることができます。
しかし、それを簡単に伝えてしまうことが、果たしてその人のためになるのかどうか、思案することもしばしばあります。「こうしたらいいですよ」ということはできても、最終的にはそれを実行できるかどうかは本人の熱意次第です。
起業に際しては、さまざまな人の前で、自分の事業内容を説明する必要に迫られます。そのとき、事業の内容はもちろんのこと、なぜその事業が世の中に必要なのか、さらには、なぜそれを実行するのが自分でなければならないのか、というところまで突き進んで説明することで、周囲に対する説得力が増します。
起業は何もないところから、何かを産み出すものです。その熱量や労力たるや大変なもの。実績がなくても、起業家の説明次第で周りの人は共感し、場合によっては助けてくれます。
起業準備として事業内容を練るのと同時に、なぜこの事業を始めたいのか、と自問自答してください。商品・サービス内容、価格、ターゲット、エリア…。それらをなぜそうしたのかということについて、一つ一つ答えを見つけましょう。
そして、将来的にどうしたいのか、その答えを訴えなければ、周囲の人は感化されません。大きな夢が必要なのではなく、小さくても構いません。目標・方向性を示すことができれば、周囲を巻き込むことができます。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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