更新日:2014.11.25
定年後に飲食店を開業するポイント
定年後、自分のお店を持ちたいと憧れる方が多いです。今回は喫茶店など飲食店を立ち上げる際のポイントをお話しします。
(1)コンセプトを決める まず、開業予定の地域の競合店を把握しましょう。競合店と比べ、自分の店ならではの強みや良さを生かした基本概念を決めましょう。
(2)ターゲットを考える 来店するお客さまの像を具体的に考えましょう。60代以上でコーヒーを飲みながらゆっくりとしたい人向きや、ペットの同伴を可にし、ペット好きの人々が集う店などと、イメージしましょう。
(3)メニュー作り ターゲットに合わせたメニュー作りをしましょう。食材選び、値段、飲食の提供方法はターゲットによって変わります。
(4)資金計画 お店を立ち上げるのに、いくらかかるか(初期投資)、毎月維持するのにいくらかかるか(運転資金)を計算しましょう。内装は、数社の施工業者の見積もりや施工実績を調べ、依頼先を考えましょう。
(5)人材確保 定年後は夫婦でお店を切り盛りする方も多いです。身内以外の人を開業当初から雇うか否か考えましょう。人を雇う場合は、知り合いから探す方法のほか、ハローワークなどに求人を出す方法もあります。
(6)物件の確保 店舗の立地はとても重要です。店舗を借りるのに時間がかかり過ぎて、起業が遅くなってしまう方も少なくありません。不動産仲介業者を活用しつつ、自分の足でもよい物件を探しましょう。
(7)集客方法 販売促進のためチラシを作成してビラ配りやポスティングをしたり、ホームページやブログを活用したり…どのような方法を実施するか考えましょう。
(8)融資 お金を借りるか否かの検討です。借りる場合は、店舗物件をある程度決めてから、金融機関に相談しましょう。
(9)補助金の申請 返済不要な補助金を、申請するかどうかを検討しましょう。いくらぐらいの補助金が、いつ入金されるのかも併せて確認しておきましょう。
(10)起業形態を選択 個人事業主で開業するか、株式会社などの法人を設立するか考えます。
(11)事業計画書を作る (1)~(10)を書面にしましょう。自宅の改装などではなく、新たに店舗を確保する場合は、起業の年間スケジュール表を作成することをお勧めします。いつ起業するか▽いつから物件を借りるか▽集客開始の時期▽従業員の求人募集を始める時期-など、目安を決めましょう。
(12)フランチャイズも考慮 フランチャイズの加盟店になり、本部から出店地域の選定や内装などのアドバイスを受ける方法もあります。ただし、本部に加盟金や毎月一定の金額を払うことになります。
以上が開業のポイントです。準備は大変ですが、理想のお店のため、楽しみながら準備していただきたいと思います。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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