更新日:2014.12.16
今回は起業準備のために、会社の独自のメールアドレスを取得するお話をしたいと思います。私は起業した方と名刺交換をする機会が多いのですが、その際に名刺を拝見するとヤフーなどのインターネット検索サイトで無料で提供されているメールアドレス(フリーメール)を利用している方が多くいらっしゃいます。
しかし、起業する場合には、少しお金がかかりますが、独自のメールアドレスを取得することをお勧めします。例えば「銀座セカンドライフ株式会社」という名前の会社なら「info@ginzasecondlife.co.jp」、サービス名が「アントレサロン」とすると「info@entre-salon.com」というように、@(アットマーク)以降を独自のものにするということです。
これを「独自ドメイン」の取得といいます。ドメインとは、インターネット上の住所のようなものです。
それでは、なぜフリーメールがあるのに、有料の独自ドメインを取得するのか、次の3点のメリットがあるからです。
(1)認知度アップ 社名、商品、サービス名などをドメインに利用することにより、それぞれの名前が相手先の記憶に残りやすくなります。認知度が高くなり、宣伝効果も期待できます。
(2)継続性 無料のメールアドレスは、提供側の事情でサービス内容の変更や中止の可能性があります。ビジネス上、とても大切なメールアドレスを後から変更せざるを得ない状況になるかもしれません。また、メールの受け手側のセキュリティー基準によっては、フリーメールを受信しない場合もあります。
(3)信頼性 独自ドメインの取得には、ドメイン管理会社に支払う1000円弱の登録費用や年間1000円前後の維持管理費用がかかります。「.com」のように国や地域、法人登記の有無などの制限のないドメインもあります。一方、日本に住所がない限り利用できない「.jp」、法人登記をしない限り利用できない「co.jp」などもあり、地域や法人格といった属性情報をアドレスに含めることで信頼性が高まります。
では次に、独自ドメインを取得する方法をご説明します。
インターネットで「ドメイン取得」と検索するとさまざまなドメイン管理会社の取次業者のサイトが出てきます。その中から1つのサイトを選んで、そのサイト上で取得したいドメインを検索すると、そのドメインが既に使用されているか否かを調べることができます。既にドメインを取得しているものは、新たに取得できません。
仮に取次業者が倒産するなどしても、一度ドメインを取得すると、管理会社が保護しているので、他の業者に変更でき、その後も同じドメインを使い続けることができます。「.jp」関連のドメインは、「日本レジストリサービス(JPRS)」(東京都千代田区)という管理会社が一元管理しています。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
|
|
『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
|
『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
|
調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査