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【ゆる起業のススメ】(46)定年起業に多い悩み

更新日:2015.01.13

 起業に悩みはつきもの。今回は定年後の起業に多い悩みや相談内容を紹介します。

 Q 起業準備にどれぐらい時間をかけるものですか

 A 人によってさまざまですが、定年前後での起業は半年程度が多いと思います。退職したら起業をすぐに始められるよう、事前に準備をして退職後すぐに起業したほうが人脈・経験が生かせるのでお勧めです。

 定年後に起業する上で、起業する業界が定まらない場合はさらに時間をかけて考えましょう。人と会い、話を聞く▽資格の勉強を始める▽ボランティア体験をする-などにより、性格に合うか、やりがいを感じられるかを見定めましょう。

 Q 起業するためにお金はどれくらい用意しておいた方がいいですか

 A 起業する際は、最初にかかる経費(初期費用)と毎月かかる経費(運転資金)の3カ月分くらいが必要です。初期費用は例えばパソコンの購入費用や会社の設立費用、ホームページ作成費などです。一方、運転資金は人件費、交通費、広告宣伝費などです。一般的な事業では、経費をかけてから売り上げを得るまで3カ月くらいかかるのが目安とされています。売り上げに結びつくまでに時間がかかる業種では、もっと資金を用意しましょう。必要な資金を計算したら、それを全て自分のお金(自己資金)で賄うか、人から借りるか(融資)を考えましょう。借りる場合も起業資金全体のうち自己資金の比率をできるだけ高くしましょう。

 Q 起業の業務内容が、事業として成り立つか不安です

 A 不安を少しでも解消するためにテストマーケティング(試験販売)の実施をお勧めします。実際に商品・サービスを提供し、お客さまの反応や手応えを感じましょう。友人・知人の紹介で仕事をしてみるとか、最初は無料で実施してもいいと思います。

 Q 起業した後に事業をやめたくなったら、どうしよう

 A 起業時からやめるときのことは意識した方がいいです。後継者に引き継ぐのか、それとも自分の代で終わらせるのかです。自分の代で終える場合には、取引先に迷惑をかけないよう、同業他社にお客さまを引き継ぐ方法もあります。

 Q 家族にまだ起業したいことを話していません。反対されるか不安です。どの段階で話をしたらよいでしょうか

 A 家族には早い段階で話しましょう。起業するのは精神的にも大変です。家族に理解がないと一層大変になります。説得のために年間計画を家族に見せ、起業後の見通しを伝える人もいます。可能であれば、無理のない範囲で家族の協力を仰ぎましょう。例えば、帳票の整理や会計の記帳は奥さま、ホームページの写真掲載はお孫さんといったケースです。

 起業予定の方は、皆さん同じような悩みを抱えています。一人で抱え込まず、周囲に相談しましょう。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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