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【ゆる起業のススメ】(47)国の創業支援活用法

更新日:2015.01.20

 今年度の補正予算案が9日に閣議決定されました。経済対策総額3.5兆円のうち、経済産業省の関連施策は総額が6605億円で、そのうち3090億円が地域や中小企業対策などに充てられます。

 国の施策をうまく起業に活用することで事業に弾みがつきます。予算案に盛り込まれた中小企業支援の中でも、定年前後の起業の際に、活用を検討したい3つの制度を紹介します。

 (1)創業を目指す人を応援する制度

 「創業・第二創業促進補助金」は、創業する際の費用の3分の2が補助される制度で、補助上限額は200万円です。300万円の経費をかけたら、あとから200万円の補助金が入ります。

 補助金の制度は一昨年から始まりました。これから創業する方、あるいは創業したばかりの方が対象になります。

 (2)小規模事業者を応援する制度

 「持続化補助金」は起業後の販路の拡大・維持に活用できる補助金です。小規模事業者(製造業は従業員20人以下、商業・サービス業は同5人以下)と商工会・商工会議所が一体となり取り組む販路開拓について、費用の3分の2を補助します。

 販路開拓の費用とは、チラシ作成費用や陳列棚の整備などが対象です。上限が50万円なので、最大75万円の経費をかけたら50万円補助されます。また、雇用対策・買い物弱者対策への取り組みを行う事業者に対しては、補助金上限が100万円まで引き上げられます。

 その他、既存の商圏を越えて販路を拡大しようとする小規模事業者には物産展や商談会の開催、国内外のアンテナショップやインターネットによる販売支援などが行われます。販路開拓は非常に大切です。この補助金は昨年度から始まり、応募者の多い人気の制度です。応募する場合には早めに動きましょう。

 (3)ものづくり・商業・サービス革新を支援する制度

 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」は、新しい商品・サービスの開発や業務プロセスの改善、新しい販売方法の導入など、中小企業・小規模事業者が取り組む費用の3分の2を補助するものです。昨年度も、この補助金はありましたが、今年は、複数の事業者が共同体で行う設備投資なども支援対象に追加されました。

 1事業者単独による新しいサービス・新商品・試作品の開発については、最大1500万円の経費のうち1000万円が補助され、複数の事業者が共同で取り組む設備投資などに対しては最大7500万円のうちの5000万円が補助されます。

 これらの制度は、国会での補正予算案の成立を経て公募が開始されます。今後の動向に注目してください。対象となるような事業を行う場合は、ぜひ制度の活用を検討しましょう。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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