更新日:2015.03.10
起業するときには資金が必要です。今回は、最近注目されている資金調達の方法「クラウドファンディング」について、お話ししたいと思います。クラウドファンディングとは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、起業家が事業を実現したり、製品やサービスを開発したりする際に、インターネットサイトを通じて不特定多数の人から小口の資金を出資してもらう方法です。
このしくみを使って事業をスタートさせたい場合は、まずクラウドファンディング運営会社のホームページに事業内容や必要経費を掲載します。資金提供者に特典などがある場合は、その旨も記載します。
一定期間内に目的額が集まれば、運営会社が手数料を取り、残りが資金として提供されます。目標額に達しない場合は、運営会社は手数料を取らず、資金提供者に全額を戻します。
クラウドファンディングの起業家にとってのメリットは、短期間で多くの資金を集めることが可能な点です。個別の出資者から受ける金額は少ないため、資金を受ける側の重圧が軽減される場合もあります。
加えて、事業の将来性に期待する出資者は、将来、優良な顧客になり得ます。
出資する側のメリットとしては、今後成長していく可能性のある商品やサービスに対して、インターネット経由で少額から気軽に出資ができる点です。また、出資額に応じた特典を得ることができます。
一言でクラウドファンディングといっても、事業やサービスの内容により3つの種類に分けることができます。
まず1つ目は「金融型」。「投資型クラウドファンディング」とも呼ばれ、資金提供者は元本以外に利子を受け取ることができます。
2つ目は「購入型」です。資金提供者は物やサービスなど金銭以外の特典を受けることができます。
最後は出資金の提供のみで、金銭的なリターンや特典を伴わない「寄付型」です。災害被災地への復興支援や、慈善事業などのプロジェクトに適しています。
クラウドファンディングを希望する場合は、インターネットで「クラウドファンディング」と検索するとさまざまなサイトが出てきます。その中から自分の条件に合うものを見つけるといいでしょう。
クラウドファンディングは、単に資金を集めるという目的だけでなく、起業時に必要な市場調査や見込み客の確保にもつながるのでお勧めです。
また、集めたお金の使い方をネット上で公開したり、支援する人と支援を受ける人の交流が生まれるなどコミュニケーションの手段としても注目されています。
クラウドファンディングに新たな活路を見いだそうという人たちは増え続けているようです。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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