更新日:2015.03.17
以前のコラムでお伝えした国の中小企業支援施策、平成26年度補正予算の「創業・第二創業促進補助金(創業補助金)」の公募が3月、始まりました。アベノミクスの成長戦略に掲げられている日本の開業率を引き上げるという目標を達成するため、これから創業する人に対しての支援策として用意された制度です。
創業補助金を活用すると、創業にかかった経費の3分の2が上限200万円まで補助されます。つまり、300万円以上の経費をかけたら、200万円の補助金が支給されます。補助金は融資と異なり、返済は不要です。起業時の資金繰りが安定するので上手に活用しましょう。
「募集要項」が公表されましたので、申請のポイントを説明します。
【対象者】 まずは自分が対象者かどうかを確認しましょう。対象となるのは、公募開始日(27年3月2日)以降、補助事業期間完了日(11月15日)までに創業する人です。創業とは、個人事業主として開業、または、法人を設立することで、株式会社だけでなくNPO法人も含まれます。
【補助対象の経費】全ての経費が補助の対象となるわけではなく、代表者の人件費、飲食代や税金などは対象外です。人件費、店舗や事務所の賃料、広告費、外注費などが補助対象になります。
【申請方法】経済産業省から委託を受けた「創業・第二創業促進補助金事務局」に提出するための事業計画や補助金交付希望額、事業内容などを記入した応募書類を作成しましょう。応募用紙のひな型があります。表紙を除くと、A4サイズで4枚程度ですが、採択に関わりますので慎重に記入しましょう。
また、申請には応募書類に加え、認定支援機関と呼ばれる機関の「確認書」も添付しなければなりません。認定支援機関は全国に2万機関以上あり、地方銀行や税理士、弁護士、コンサルタント会社などさまざまです。有料、無料も機関によって違います。確認書を取得するのに時間がかかる場合もありますから、早めに相談しましょう。
【採択までの流れ】応募後に、全員が補助金を受け取れるわけではなく、書類審査があります。つまり、事業が認められ採択された人だけが、補助金を受け取ることができます。事業の独創性や実現可能性、収益性、継続性、資金調達の見込みなどが、審査ポイントになります。
公募の受け付けは、郵送が3月31日必着、インターネットによる電子申請が4月3日までです。応募用紙のひな型と募集要項、認定支援機関一覧など詳細は、創業・第二創業促進補助金事務局のホームページ(http://sogyo-hojo.jp)で確認できます。電話((電)03・5550・1311)による問い合わせも可能です。
創業補助金の前回募集の採択率は、3割程度でした。創業ブームの波に乗って、事業に弾みを付けましょう。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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