更新日:2015.06.03
男性は中小企業向けにITを活用した業務効率とセキュリティーの向上、コスト削減などをアドバイスし、IT機器の紹介やシステム開発を行っています。売上額は1案件当たり数万~数十万円で、単発での受注が中心です。毎月、売上額の変動が大きいため経営を安定させたいと考えています。
起業した当初はまず仕事を獲得することに力を注ぎます。しかし、ある程度売り上げが見込めるようになれば、次は売り上げを安定させる仕組み作りが大切です。現在の顧客を対象に月額料金の新サービスを考えるか、毎月新規顧客を獲得できる集客の仕組みを作るか、2つの方法があります。
月額料金の新サービスは例えば、「IT顧問サービス」を受けられる会員制度作りです。困ったときにはすぐにメールで相談できたり、業務に役立つ情報を掲載した会報誌が毎月届いたりといった特典を用意します。月額会費は単発でコンサルタント業務を依頼するより割安になるよう設定しましょう。加入時に最低契約期間を設けたり、契約期間を自動更新制にしたりすると、継続期間が長くなります。
また、サービスの内容を考える際は、顧客が必要としている業務やサービスを見極めることが大切です。単発で発注するより、魅力のある会員制度にしましょう。
新規顧客獲得の仕組み作りは、今までの手法を分析し、有効だったものを定期的に実施するようにしてみましょう。例えば、チラシの配布▽交流会への参加▽自社セミナーの開催-などこれまで顧客獲得につながった経験を書き出してみると客観的に判断することができます。日頃の業務の忙しさから、新規顧客開拓の努力を怠らないよう、年間計画の中に最初から組み込んでおくと、定期的に実施しやすくなります。
男性は、3カ月ごとにIT活用セミナーを行うことで新規顧客を獲得し、月額料金の会員サービスも始めました。現在は、できるだけ長く契約してもらえるよう会員のフォローに奮闘中です。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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