更新日:2015.10.07
会社員の男性(48)が、環境・省エネ対策をアドバイスする企業向けコンサルタントとして独立する夢を持ちました。起業準備を進めたいのですが、家族の反対が不安で、なかなか打ち明けることができませんでした。起業する際の家族の説得の仕方や協力を得る方法についてお話しします。
まず、家族の説得の仕方です。
(1)ライフプラン表を作る 比較的安定したサラリーマン生活を捨てて起業するのは、将来の家計が心配です。家族の人生設計に応じ、何年後にはいくら必要になるといったライフプラン表を作成しましょう。起業後、家計の収支・貯蓄をどのように考えているかを家族に説明すると、漠然とした不安が解消されることもあります。
(2)借金をしない 家族の不安を解消するため、事業が軌道に乗るまで借金はしないと明言する方法もあります。
(3)起業後のイメージを家族と共有する 事業計画書を家族に見せて説明したり、起業セミナーに夫婦で参加したりしましょう。自分で説明するより起業の専門家を通じて家族に伝え、理解してもらうということも一つの解決法です。
次に家族に協力してもらう方法をお伝えします。起業したてで事業が安定していないときは、特にご家族の協力が大切です。会計の記帳や事務を配偶者が手伝うケースもあります。事務員を雇うほど仕事量がなく、また、お金を扱う大事な仕事は身内に頼みたいという理由からです。他にも仕事の量が変動するような業種の場合は、多忙なときだけ家族に手伝ってもらっているということもあります。無料でお願いする方法もありますが、一定の額を会社として払うことも可能です。ただし、その場合は、家族であっても契約書を締結し、何の業務に対していくら支払うなどの根拠を明確にしましょう。
男性は、ライフプラン表を作って妻を説得。子供が大学を卒業し、自立するタイミングで起業することにしました。家族に打ち明けたことで、起業準備もより前向きになり、胸のつかえがとれたそうです。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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