更新日:2015.10.21
絵を描くことが得意な女性(58)が、絵本を作って販売したいと考えました。1000冊制作するとして、費用が約100万円かかると分かりましたが、50万円ほど資金が足りません。今回はこんなケースで活用できる「クラウドファンディング」による資金調達についてお話しします。
クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、「Crowd(群衆)」と「funding(調達)」を合わせた造語。ある目的のために、インターネットを通じて目的に賛同した不特定多数の人から資金を募ることを指します。
この女性の場合は、まずインターネットでクラウドファンディングのサービスを提供している会社の中から1社を選び、そのサイト内でプロジェクトを立ち上げました。目標金額は50万円、募集期間は30日間に設定。サイトには、(1)絵本を作りたいと思った理由(2)絵本を通じて子供たちに何を伝えたいか(3)資金の使用目的(印刷代)(4)資金調達成功から販売までの期間-を記載しました。
そしてもう一つ、調達を成功させるカギとなるのが(5)資金を提供してくれた人へのリターン。つまり、見返りは何か、を明示することです。プロジェクトへの賛同だけでなく、見返りを目当てに出資する人が多いのです。女性は1口500円から10万円まで、支援金額に幅をもたせ、金額に応じた特典を用意。完成した絵本の提供や、絵本に出資者の名前を載せる特典などを考えました。
プロジェクト公開後、目標金額を集めるためには、営業活動も大切。女性はフェイスブックなどを使い、自ら情報を発信して出資してくれる人を募りました。
クラウドファンディングサービスのサイトでは、プロジェクトの作成や公開などは無料の場合が多く、期間内に目標金額が集まらない場合はお金がかかりません。目標金額を達成した場合のみ、サービス提供会社によりますが、集まった額の20%前後の手数料を支払います。この女性は、100人程度の出資者を集め、約60万円の調達に成功、絵本の制作に着手することができました。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査
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