産経新聞×銀座セカンドライフ タイアップ企画

【片桐実央の起業相談】事業計画を突き詰める

更新日:2019.07.15

 起業の準備は何から始めたらよいのでしょうか。そういった悩みや相談は多いものです。起業というのは、やってみないとうまくいくかどうか、分からないというものではありません。まず、事業の計画を作って、課題やリスクを洗い出し、それを解決する方策を何度も練り直す必要があります。

 そのためには情報収集が大切です。知識やヒントを得るには書籍やインターネットのほか、専門家に相談したり、実際に起業している先輩の話を聞いたりすることが有効でしょう。

 起業セミナーや起業スクールに参加するのも一つの手段です。行政や民間の起業支援会社が実施していて、無料のものもあります。一人でできることには限界があります。

 起業を応援するサポーターたちはたくさんいるので、苦手なことは相談したり、外注したりして、自分にしかできないことに集中することも、起業を実現させるコツです。

 なぜそのビジネスを始めたいのか、それは自分にしかできないのか、そして最後は「何を、誰に、どのようにして売るのか」という事業計画を突き詰めて考えることが大切です。起業するには志が必要です。

 最近の起業相談でこんな人がいました。自分で考えた健康グッズを作りたいという方です。そもそもその健康グッズをほしいと思う人がいるのか分からなかったので、テストマーケティングを実施することにしました。知人にアイデアを話してみたり、起業家の交流会に参加したりして、意見を聞きます。自分のイメージする見込み客と直接話すことで、商品内容と販売価格を練りました。

 この行為を自ら行うによって、起業家として、ニーズの確認ができ、商品やサービス、価格の説明がしやすくなります。

 「なぜこの商品を考えたのか」

 「なぜこの機能がついているのか」

 「なぜこの価格でなければならないのか」

 こうした自問自答を繰り返すので、営業トークがうまくなるケースが多いです。

 ただ、相談を受けた方は、それでも不安は払拭できませんでした。ものづくりのように一定の資金が必要なビジネスを行う方は、「最初の一歩」が踏み出しづらいです。

 そこでこの方は、資金調達とテストマーケティングの双方を同時に実施できる手法として、「クラウドファンディング」を行いました。これはインターネット上のサイトを通じて自分の計画を紹介し、小口のお金を出してくださる方を募集するものです。

 起業する上で、商品やサービスを展開する前に、ニーズがあるかどうか見極められるのはありがたいことです。製品を作ってみたけど売れなかったということはなくなりますし、お金が集まったら起業し、集まらなかったら、計画を練り直すという機会を得ることができます。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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16,981

調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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