プログラミングのスキルがある人は、アプリ開発による起業を考えた経験があるのではないでしょうか。アプリ市場は新型コロナウイルス流行をきっかけに、さらに大きな成長をしました。
2020年のスマートフォンアプリの総売上高は過去最高を記録し、2、3年かかると予測されていた成長を1年で達成しました。エンターテインメントやコミュニケーションツールに限らずビジネスや教育、健康管理等、幅広いジャンルへと拡大したアプリはしっかりと生活に定着しています。今後もアプリは高い需要が見込まれるため、独自のアイデアを持ち、アプリの開発会社を設立したいと考える人にとっては好機といえます。
今回の記事では、アプリ開発の特徴や成功させるポイントについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。
アプリ開発の特徴
アプリ開発での起業自体はそれほどハードルが高いわけではありません。必須スキルはプログラミングやITの知識のみ。アプリの開発自体はスモールビジネスであるため、フリーランスのエンジニアとして始める場合も、会社を設立する場合も最低限のイニシャルコスト(初期費用)で起業することができます。
自宅等で作業ができるので別にオフィスを借りる必要もなく、ランニングコスト(維持費用)を抑えられることで利益率がとても高くなることもアプリ開発の特徴です。また、テクノロジーの進化により日々新しいアプリが生まれ、トレンドが移り変わっていくこともアプリ開発における大きな特徴です。
起業してから「継続」することが大事です。高度・多様化し続ける市場のニーズに対応し続けるために、継続的な新しい言語や技術の習得が必要であり、その有無は信頼と需要にも直結します。最先端のアプリ開発を先導していけるエンジニアとして、貪欲に学ぶ姿勢は今後一層必要となるでしょう。
アプリ開発で成功するポイント
アイデアを豊富に持つことはアプリ開発において重要です。他にはない魅力的で独創的なアプリを開発すれば、一気に知名度をあげることも可能になります。しかし、アプリ開発は外部からの受注という形でも行われます。その際は、相手企業の理想通りに作り上げるために、自分のアイデアに固執せずフレキシブルに対応する姿勢が必要になります。自分のアイデアをしっかりと持ちながらも、状況に合わせて相手のニーズを汲み取る柔軟性も兼ね備えることがアプリ開発には求められます。
また、アプリを成功させるためにはマネタイズ(収益化)をしっかりと計画することも重要です。有料販売やアプリ内課金、サブスクリプション、広告などを組み合わせてマネタイズを行いますが、例えば広告の表示場所や頻度によってはユーザーがストレスを感じてしまうように、収益というイメージを全面に出しすぎず、マネタイズの種別でバランスを取りながら継続した収益に結びつける必要があります。マネタイズプランはアプリの成功に不可欠な要素です。
アプリ開発の成功例から学ぶ
①タクシー配車アプリ
大成功したアプリとして挙げられるものの一つは「タクシー配車」アプリです。提携会社の車両の中から、GPSを利用して近くを走っている車両をすぐに呼び出すことができます。タクシー会社や車両の大きさを選べるほか、クーポン配布などのキャンペーンを定期的に行うことなどが利用客のニーズにフィットし、迎車の際のスタンダードとなりつつあります。
②シェアリングサービスアプリ
この「シェアリングサービス」アプリも身近で大人気です。ポートに停車してある「自転車やキックボード」を必要な時間だけ使い、好きなポートに返却するという一連のサービスがアプリひとつで使えるという簡潔さから需要は拡大し、参入企業は年々増えています。アプリによるシェアリングサービスは、雨傘やモバイルバッテリーなど多岐に広がっています。
③頭痛予測アプリ
GPSを使った人気アプリとして「頭痛予測」アプリの成功も挙げられます。低気圧により起こる頭痛やめまい、古傷の痛みといった気象病を事前に予測し通知してもらえるため、前もって対策ができ、症状を抑えられると大ヒットしました。こちらも100万人以上の人が利用する大人気アプリになっています。
まとめ
アプリ開発はプログラミングのスキルさえあればでき、フリーランスとしても会社設立としても、非常に低コストで起業することができます。独創性が必要ですが、企業などからの受注であれば必ずしも豊富なアイデアが求められるわけではなく、むしろ相手の考えを汲み取るや能力や柔軟性の方が必要とされることも多々あります。
今後もアプリは高い需要が見込まれ、開発を外部に委託する企業も増加していくと予測されます。アプリ開発は参入への壁は低いながらも、より一層の将来性が見込める業種といえるでしょう。