いまさら聞けない。ソーシャルビジネスとは?

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政府も注目する「ソーシャルビジネス」。今や起業家の注目も集めていますが、このコラムを読んでいる皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

では「ソーシャルビジネス」とはいったいどういったビジネスの事を言うのでしょうか?

職場や周囲の人との会話の中で当たり前に飛び交っていると「今更聞けない・・」という方もいらっしゃるかと思います。

今回は、そんな方に向けて、ソーシャルビジネスがどのようなビジネスなのかをお伝えしたいと思います。

ソーシャルビジネスとは?

一言でいうと「社会問題の解決を目的とした収益事業」を行うビジネスのことを言います。

社会の課題や問題といっても様々で、例えば環境に関することであれば、地球温暖化、自然破壊、ヒートアイランド現象、放射能の問題からごみの問題など、環境のジャンルだけでもこれだけあります。

その他、ワークライフバランスや、リストラなどの経済問題。待機児童や学級崩壊などの教育の問題。伝統文化の継承や後継者不足などの文化の問題など多岐に渡ります。

そういった問題や課題に対し、寄付などの外部の資金に頼らず、自社の収益を上げながら、その収益で課題解決に取り組む事業のことを言うのです。

ソーシャルビジネスの定義

ソーシャルビジネスの定義は以下の3点を満たすこととされています。

1.社会性

現在解決が求められる社会課題に取り組むことを事業活動のミッションとすること。

2.事業性

社会課題に取り組むミッションをビジネスの手法をもって取り組み、継続的に事業活動を進めていくこと。

3.革新性

新しい社会的商品・サービスを開発したり、その商品・サービスを提供するための仕組みづくりを開発・活用したりすること。

政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201410/3.html)より

つまり、ビジネスの手法を用いて社会問題の解決に取り組み、新たな社会的価値を創出するビジネスと定義されています。

ソーシャルビジネスと一般のビジネスの違い

では一般的なビジネスと、ソーシャルビジネスの違いはどこにあるのでしょうか?

一般のビジネスとはあまり変わらず、社会に貢献し、課題解決をすればソーシャルビジネスであると思っている方も多いかもしれません。しかし、一般的なビジネスとソーシャルビジネスは「目的」に違いがあります。

社会問題の解決は必然的に緊急性も難易度も高くなります。

ソーシャルビジネスは、そうした緊急性や難易度が高い課題の解決を目的とし、ビジネスという手法で実現を目指すものなのです。

利益を最大化することを目的とする一般的なビジネスとはそういった違いがあります。

ソーシャルビジネスとボランティアの違い

ではソーシャルビジネスボランティアの違いはなんでしょうか?

目的が「社会問題の解決」にある点では両者は共通しています。違いは、ソーシャルビジネスが「自ら収益を上げる活動を行っている」点にあります。

ボランティアは寄付などの外部からの資金に頼って活動を行います。その為、資金が足りなくなると活動の継続が難しくなるという難点があります。それに対し、ソーシャルビジネスは、自ら収益を上げ、社会問題の解決に取り組む活動の資金を調達している為、資金が続く限り継続的に活動することができるのです。

さらに、お給料の無いボランティアに心血を注いでも生活を支えることは出来ません。しかしソーシャルビジネスなら社会問題の解決に取り組みつつ、収益を上げ、生活費を稼ぐことができるのです。

具体的にどんな方が行っているの?

やはり、「社会問題の解決をしたい」という思いが強い方がソーシャルビジネスを選択しているようです。以下のような思いがある方はソーシャルビジネスを検討してみてもよいかもしれません。

  • 定年退職し、自身の経験や人脈などの強みを活かし、社会の為に発揮したいと思っている方。
  • 子育てを終え、その経験を活かし、現在子育てと仕事の両立で困っている方などの支援をしたいと考えている方。
  • 長年企業の人事や雇用に携わり、若年層が働くための準備やスキルアップの支援がしたいと考えている方。

終わりに

ソーシャルビジネスは、社会問題を解決すると同時に、活動する人のやりがいにもつながります。更には、社会問題の当事者が主体となるケースが多い為、地域おこしや社会の活性化にも繋がることを期待され、政府も注目しているのです。

長年お勤めした後に起業する方の起業理由は、利益よりもやりがい重視社会への恩返しをしたい」などが多いというデータもあります。仮にボランティアをしたいという方も、ビジネスのスキルがあれば、ソーシャルビジネスに取り組むことを検討するのも良いのではないかと思います。

Published by アントレサロン