お客様との商談、仕入先との打ち合せ、会議など様々なビジネスシーンで、耳慣れないカタカナの用語に出くわすことがあります。自社や同じ業界で普通に使ってる言葉でも、業界が違えば相手に通じなかったり、逆に相手が使ってる言葉の意味がわからなかったりもします。
IT業界や外資系の会社では、毎日カタカナの用語が飛び交っていることもあるでしょう。特に、新入社員にとっては全てが初めて聞く用語かもしれません。しかし、会議の最中に話を中断して一つ一つ確認するわけにもいきません。
そこで今回は、よく使うビジネス用語について解説します。
アグリー
アグリーは、英語の「agree」のことで、「同意する、賛成する、賛同する」という意味です。ビジネスでは賛成か、反対かの意思表示する場面でよく使われます。
ただ、相手の意見に反対です、という時には、英語では「disagree」ですが、ディスアグリーとは言わずに、「アグリーではない」あるいは、「アグリーできない」という表現が用いられます。
イシュー
イシューは、英語の「issue」のことで、「論点、課題、問題」という意味です。ビジネスは、問題解決の連続により発展していきますが、そのためには課題を正確に捉えて、それに対応していくことが大切です。
「イシュー」を特定するとは、議論の主旨がズレたり、結論がでない雑談に終わらないよう、「何を考えるべきか、論じる目的は何か」をしっかり押さえ、建設的な議論をすることが大切だ、という意識づけをする必要性から、使われ始めました。
イノベーション
イノベーションとは、英語の「innovation」のことで、「革新、一新」という意味です。テレビや紙面などでもよく目にする用語ですが、「社会が変わる、大きな変化がある、今までにない新しいもの」など、技術革新をイメージする言葉として最もよく使われています。また、「イノベーション経営、イノベーション戦略、マーケティングイノベーション」など、イノベーションと別の言葉を組み合わせて使用されています。
イニシアチブ
イニシアチブは、英語の「initiative」のことで、「自発力、率先、主導的」などの意味です。ビジネス用語としては、「主導権」といった意味で使われることが多いかもしれません。「イニシアチブをとる、イニシアチブを握って」というように使用して、主導権をとって行動する、主導権を握って議論を進める、という使い方などをします。
バッファ
バッファとは、英語の「buffer」のことで、もともとコンピュータでデータを一時的に保管する場所、「保存領域」という意味でしたが、ビジネス用語として発展して、「余力、余裕、緩衝」という意味で使われるようになりました。使い方としては、「納期は、念のため3日ほどバッファをもたせています」、「問題があった時にすぐ対応できるよう、人員に1名のバッファがある」などです。
物理的に余分な場所だけでなく、時間的、コスト的、クッションの役割など、ゆとりの部分のことを言います。
プライオリティ
プライオリティとは、英語の「priority」のことで、「優先順位」という意味です。ビジネス用語としてではなく、日常生活でも広く使用されています。ビジネスシーンでは、プライオリティが、「高いか、低いか」といった趣旨で一般的に使われています。
マスト
マストとは、英語の「must」のことで、「絶対に必要、必須」という意味です。ビジネスでは、絶対に必要なもの、やらなければならないこと、などの趣旨で使われます。
「納期はマストです」、「今月の売上ノルマの達成はマストだ」という使い方や、これだけは外せない「マストアイテム、マストな一品」という使い方もあります。
リスケ
リスケとは、英語のリ・スケジュール(reschedule)の略で、「予定やアポイントを再調整する」という意味です。「今週の会議は無理そうなので、来週でリスケしましょう。」という使い方などです。
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ビジネス用語は、どんどん新しい言葉が登場しています。今回挙げたのはほんの一例ですが、業界によってよく使われるビジネス用語は違うし、業界が同じでも会社の社内文化の違いも大きく影響するでしょう。
社内であればその場で聞くこともできますが、お客様の前であまりに知らないことが多過ぎると、不勉強で頼りない人だ、お客様のビジネスに関心がない人だと疑われてしまい、ビジネス上大きなマイナスです。最新のキーワードや、会社の上司やお客様がよく使っているビジネス用語については、興味を持って覚えるようにしましょう。