業務改善に役立つの手法のひとつとして、様々なビジネスシーンで使われる「PDCA」は、多くの企業で採用されている「マネジメントメソッド」です。ここでは、PDCAサイクルについて簡単にわかりやすく解説していきます。
◇PDCAとはどのような意味なのか
PDCAは、業務改善のために必要な4つのステップの頭文字を並べたものです。
「P」=Plan(計画)
業務改善のために、どのような目標を設定すれば良いのか、目標達成に向けてどのように動けば良いのかというアクションプランを練ることです。数字で把握できる指標を積極的に用いて、具体的な目標とアクションプランを立てましょう。
「D」=Do(行動)
計画で決めた内容に従い目標に向けて動きます。
「C」=Check(評価)
計画を立て行動をしていく中で、予定通りに進んだこと、逆に予定通り進まなかったことが出てきます。その内容を確認した上で、それぞれの原因は何であったのかを突き止めます。
最後の「A」=Action(改善)
評価の分析結果を参考に改善点を見つけて、次に立てるアクションプランに反映させます。
◇PDCAの各ステップでやるべきこと(実践ポイント)
Planは、目標を達成できるように達成までの期限と、具体的な内容でアクションプランを立てることが重要です。
一緒に仕事をする仲間たちと話し合いながら、内容をまとめてみましょう。ただ、抽象的な内容にしてしまうと、Checkで計画が成功したのかどうかを評価できなくなってしまうので注意が必要です。
目標については、簡単に達成できるものでも、非現実的なものでも良くありません。
これから起業をする、あるいは起業をしたばかりというのであれば、その状況にあった成長戦略を練り具体的な目標を設定することが望ましいです。
Doは、すべての工程の記録を取りながら進めていくことをおススメします。記録があれば、進捗を後で確認できるので評価しやすくなります。
Checkは、Doを主観的ではなく客観的に振り返り評価することです。ミスの隠蔽はせず、過大評価・過小評価をしないように気をつけましょう。
Actionは、Planと同様に一緒に仕事をする仲間と評価した内容を素に、改善するべき点を話し合います。ポイントは、失敗を責めるようなことしないことです。もし、改善点が複数あれば、計画に反映させる優先順位を決めましょう。
◇PDCAが必要となる理由
ビジネスでは、掲げた目標に対して現状がかけ離れていることは珍しくありません。しかし、そのことを承知していながら、何も手を打たずに進んでいけば状況はさらに悪化してしまいます。
PDCAの導入には、目標と現状の乖離を客観的に把握し、どうすれば改善できるのかを明らかにできるというメリットがあります。PDCAを習慣化すれば、改善策の効果で徐々に目標と現状の乖離が解消され、目標達成に近づいていくことができます。
◇PDCAを導入するにあたって成功させるためのポイント
PDCAを効果的に回すには次の4つが重要です。
- 目標を数値化し、具体的なアクションプランを設定してみよう。
- 無理のない計画を立てよう。
- 立てた計画通りに実行していこう。
- 定期的に評価・分析をしよう。
無理のない範囲で定期的かつ計画通りにPDCAに取り組んでみましょう。
また大きな目標を掲げると、モチベーションを維持しにくくなるので、小さな目標を設定し短いサイクルでPDCAを回す方が上手くいきます。もし、PDCAが上手くできないときには、各ステップの作業が適切に行われていない可能性があるので見直しをしましょう。
例えば、Doで問題が生じやすいのが行動の記録が残っていないことです。計画に基づくタスクごとの時間割と実際に作業に費やした時間の記録を書類として見える形にすれば、後で検証しやすくなります。上手くいかなかったとしても、PDCAのサイクルを繰り返せば最終的に業務改善へと近づくので恐れることはありません。
◇まとめ
PDCAによる業務改善で業績アップに繋げよう!
繰り返しPDCAを回していくことが習慣化できれば、仕事は効率的になり業績アップに繋げていくことができます。継続して利益を出せる状態になれば、起業は成功したと言っても過言ではありません。
自社には必要がないと思っても、どこかに改善点が残っている可能性があるので導入することをおすすめします。なお、PDCAは、ひとつひとつのステップを丁寧に行うと改善できるまでに時間がかかります。しかしながら、作業の手を抜き時間を短縮すると、PDCAを導入する意味がなくなってしまいます。地道な作業ですが、PDCAをうまく活用して業務改善に役立てましょう。