世の中には、経営コンサルタント、ITコンサルタント、資産運用コンサルタントなど、様々な分野で活躍するコンサルタントが存在します。
どのコンサルタントもビジネスを成功に導いたり、個人の暮らしや悩みを解決するお手伝いをするなど、アドバイスや指導を行うことを生業としています。
コンサルタントは資格がなくてもなることができ、初期投資を抑え、人を雇わなければ人件費もかからないので、起業する際に「コンサルティング業」を選ぶ方は多く、根強い人気があります。
コンサルティング業による起業、いわゆるコンサル起業ですが、ただ専門知識があるだけではうまくいくとは限りません。
そこで今回は、どのような事に気を付けて起業すればいいのか、コンサル起業に必要な5つのポイントを説明します。
目次
チェックポイント1:これまでの経歴、経験とかけ離れていませんか?
例えば、これまでの経歴、経験とは全く違う資格を取得したとします。
起業家自身は心機一転、やりたかった業種にチャレンジしようと熱意を持っているのですが、これまでの経歴や経験とまったくかけ離れていると、いくら勉強したからとは言えそれだけで成功できるわけではありません。
実務を経験していない以上、これまでの経験則に基づいた説明ができないため、リアリティがなく、説得力も乏しくなります。
仮にアドバイスや指導を行うことができたとしても、生きた情報でなければビジネスとして成り立ちません。
コンサルタントは競合も多く、世の中に認知されやすいです。それだけにこれまでの経歴や経験に基づいてしっかりとした差別化をしていかなければ、生き残っていくことはとても難しいです。あまりにかけ離れた分野で起業するのは厳しいと言わざるを得ません。
コンサル起業を検討する際、まずは「やりたいこと(好きなこと)」と「得意なこと(過去の経歴や経験上)」が一致する分野を選ぶことがおすすめです。
起業の失敗について触れたコラムの中で差別化の説明もしていますので、ご参照ください。
チェックポイント2:顧客に魅力が伝わらず、独りよがりになっていませんか?
チェックポイント1でお伝えしたように、「やりたいこと(好きなこと)」と「得意なこと(過去の経歴や経験上)」が一致する分野で起業をしたとても、なかなかうまくいかないケースがあります。
実はコンサル起業をされている方によくみられることなのですが、得意分野でスキルやアイデアもたくさん持っていても相手の心に響かない、つまり「提供している商品・サービスの魅力が、見込み客に伝わらない」ということです。
いくら得意な分野だとしても、独りよがりや自分目線で説明していると、商品・サービスの魅力は伝わりません。
重要なのは、「顧客にとって、その情報を利用することで得られる価値(=ベネフィット)があるか」ということです。
過去の経歴や経験に基づくスキルやアイデアはあくまで手段でしかありません。独りよがりで自分目線な説明は、顧客のニーズとかけ離れてしまうため、顧客にとってのベネフィットをしっかりと打ち出せるよう、心がけましょう。
チェックポイント3:本当にその市場で勝負するのですか?
世の中に認知されている事業でコンサル起業をした場合、参入はしやすいのですが、経験や実績で劣るため、明らかに先駆者が優位に立ちます。
とはいえ継続的に選ばれ、売り上げを上げなければ事業を継続していくことはできません。
大切なのは、「ターゲットを絞り込む」こと。
たとえニッチな市場で勝負したとしても、そこでナンバーワンを目指すことが結果的に継続した売り上げに繋がります。
あなた自身が行うアドバイスや提供する情報を価値あるものとして評価し、それを求めてくれる顧客を想定して事業を行うことで、「あなた自身の強みも活かされるのだ」ということを意識しておきましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
特にチェックポイント2の「独りよがりになっていませんか?」は、専門性が高く得意な分野で起業するからこそ、意識する必要がありますよね。
得意だからこそ、事前のリサーチ、テストマーケティングなどの準備に手間をかけずにいるとなかなかうまくいかないということがあります。
コンサル起業は初期投資も少なく、すぐにでも始めることは可能ではありますが、少しでも成功の確率を上げるには、事業計画や今後の計画をしっかりと立て、準備をしてから起業することがオススメです。