「いつかは脱サラして起業したい!」
「社長になりたい!」
そう思っている方はとても多いのではないでしょうか?
しかしながら、いざ起業を検討してみると、どのような分野、業種で起業するか、なかなかまとまらないという方も多いと思います。
そこで今回は、「起業するならどんな業種にしようか?」とお悩みの方に、業種選びのポイントを2つお伝えしいたします。
目次
ポイント1:失敗しにくい業種を選ぶ
起業するからには、できるだけ長く事業を継続したいと思うのは当然です。失敗しにくい業種は、起業家自身にとってリスクが少ない方法を選択していくことにほかなりません。
では具体的にどのようなことがリスクとなるのか、できるだけ多くの方に該当するよう、まとめました。
1.在庫を持つ
商品を海外から仕入れをしたり、工場に商品を発注して大量の商品を仕入れてから販売するいわゆる「物販」の事業を行いたいという場合、在庫を抱えたとしても、その商品がヒットすれば問題ありません。しかし売れなければ在庫の維持費、キャッシュフローの減少といった悪影響を及ぼすリスクがあります。
在庫を売り切ったとしても値下げして薄利多売するようなことがあれば、収益悪化により赤字が取り戻せない・・・というようなケースもあります。
商品を取り扱うにしても、在庫を抱えるのではなく、販売先が決まってから仕入れを行ったり、仕入れそのものが発生しないよう仲介のみを行えばリスクは回避することができます。
在庫は極力持たないところから事業を始めることがお勧めです。
2.運転資金がかかる
起業した当初はなかなか売り上げが上がらないものです。運転資金がかかる事業の場合、たとえ売り上げが徐々に上がったとしても、実際に入金になる前に資金がショートする、いわゆる黒字倒産をしてしまうケースは珍しいことではありません。
たとえ売上が少なくても、しっかりと事業が維持ができるような業種を選ぶことがオススメです。
3.利益率が低い
起業を検討している方にお話しを伺うと、以下のようなことを耳にすることがあります。
「いつかは喫茶店のマスターになるのが夢です!」「ラーメン屋を開きたい」
これから起業を志す方にとって、飲食業はとても根強い人気がある事業です。
しかし、儲けにくい事業でもあるので、開業資金をしっかりと貯めてから始めないとリスクが高くなります。
飲食業の場合、開業するには店舗の内装や外装にかかる費用、什器類などの設備費用がかかり、毎月の運転資金として、原価だけでも売り上げの3~4割はかかると言われています。また、店舗の家賃や人件費、水道光熱費など、その他の経費を差し引いたものが利益となります。
一方、仕入れのいらないコンサルタントやアドバイザー、デザインなどの事業で起業した場合、原価は0円なので、かかった経費のみを差し引いた金額が利益となります。
当たり前のことではありますが、原価が高ければ、その分利益は少なくなります。
起業をするなら「原価の少ない事業を選ばなければならない」ということではありませんが、起業をする前に、しっかりとした事業計画をたてなければなりません。実現可能かどうか、資金繰りに問題がないか、継続していけるかどうか、・・・・といった点をしっかりと準備をするよう、心掛けることが大切です。
ポイント2:失敗しないために選ぶべき「分野」「テーマ」
「どうせ起業をするならやりたいことを仕事にしたい!」
やりたいことをやらないと継続することが難しいため、そのように考えることは至極当然です。
ですが、いくらやりたいこととはいえ、過去に全く経験したことがない分野やの事業や業種を選ぶことは、準備の仕方やノウハウもない状態なので、失敗するリスクも高くなります。
そのため、「できること(得意なこと)を活かせる分野やテーマの業種は何か」ということを考えることも業種選びには大切なポイントです。
「できること」を見つけるためのヒントとして、以下のように、「自己の棚卸をすること」がオススメです。
①自分がこれまでに経験した仕事は何だろう?
出来るだけ具体的に、数値化できる実績があれば洗い出してみましょう。
②自分が没頭できるほど得意な分野は何だろう?
仕事以外のことで、没頭できるほど得意な分野があるかどうか考えてみましょう。仕事につながるヒントが見つけられることがあります。
③知識や経験が豊富な分野は何だろう?
仕事でもプライベートでもいいので、まとめてみましょう。
④人から褒められたことがあることは何だろう?
こちらも仕事でもプライベートでもよいのですが、あまり自覚はしていなくとも、人から評価されることというのは、得意なこととも言い換えられるので、思い出してみましょう。
①~④の作業を終えたら、それが自分が「好きなこと」、「お金をもらってできることかどうか(=市場性があるか)」を考えてみましょう。
たとえ得意なことでも好きじゃなければ長続きしませんし、好きなことでもお金をもらえなければビジネスにならないということです。
長続きしない業種を選択することは、「自分が起業してはいけない分野、テーマを選択した」とも言い換えられます。
最後に
たとえ自分にあった業種を起業したとしても、必ず成功するとは限りません。
成功を高めるためには、「失敗しにくい」ということも重要ですが、やるからには継続できるよう、「やりたいこと」「得意なこと」も踏まえておくことが大切です。