起業をするということは、自分で自分の商品・サービスを売らなくてはいけないということです。
しかし、起業家の方からは、「自分の手がける商品やサービスには自信があるが、営業が苦手・・・」という悩みを聞く機会が多いです。
目次
営業には何が必要か?
そもそも営業とは何なのでしょうか。
営業が苦手という方は、トークがうまくできない、プレゼンがうまくできない、コミュニケーションが苦手とおっしゃることが多いです。
ですが、「売るために必要な能力と、やるべきことは何か」をしっかり踏まえて行動すれば売り上げは上がります。
ではどんなことが必要なのか?
基本として押さえておく2つのポイントがあります。
1つ目はコミュニケーション能力です。
「そもそもコミュニケーション能力に長けていれば悩まないよ」とおっしゃる方も多いと思います。トークがうまいにこしたことはありませんが、重要なのはポイントを押さえたコミュニケーションを心がけることです。
2つ目は、見込み客を集める受け皿を用意するということです。
この2つのポイントを踏まえ、営業が苦手という方も前向きに取り組み、売れる営業を目指してもらえるよう、意識すべき「5つの心得」をお伝えしたいと思います。
【心得その1】商品の説明よりまず相手の話を聞く
コミュニケーションが苦手と思っている方は、自分のことを積極的に話すのが苦手というケースが多いと思います。
しかし、裏を返せば「聞くのは得意」とも言えます。苦手意識を逆手にとって相手に色々話してもらいましょう。相手の話からニーズを拾い、自分の商品・サービスにマッチするものがあれば、提案もできるようになります。
【心得その2】質問の仕方を工夫する
相手の話を聞くことは大切ですが、相手の話をうまく引き出すには、「あいづち」を使い、適切な「質問」をすることも必要です。
相手に気持ちよく話してもらうために、どのような質問をすべきか意識しておくとよいでしょう。
では相手の話を引き出すための“良い質問”とはどんな質問でしょうか?
具体的には、以下のような質問です。
- 質問される側が分かり易いもの
- 核心をついているもの
- 「イエス」か「ノー」というように結論を迫らず、相手が自由に答えられるもの
そもそも質問される側に、「おっしゃっていることがわかりません」と言われるような質問では相手の話は引き出せません。また、質問の目的が明確で、核心を突く内容ほど思わず答えたくなるものです。
更には、結論を迫らずに、5W1Hを頭につけて質問するのもテクニックの一つです。
たとえば、「●●さんはラーメンが好きなんですか?」と聞かれたら、大抵は「はい」か「いいえ」と答え、それ以外の回答はしにくいものです。しかし、「●●さんはどんなラーメンが好きなんですか?」と聞かれたら、「そうですね。僕は豚骨ラーメンが好きですね。」など、具体的な答えが返ってくるので、話が広がっていきます。
【心得その3】お客様が何を検討しているか状況を理解する
購買プロセスには以下の段階があると言われています。
- 現状に対し問題意識を持つ。
- 情報収集、比較検討し、問題が解決するかを検討する。
- 検討した結果、営業担当などの話を聞き、商品・サービスを選ぶ。
重要なのは「どんな目的で商品を検討しているか」を知ることです。
つまり、お客様が商品・サービスを購入するのは、購入すること自体が目的ではなく、購入した先に解決したい問題や課題があるからなのです。
目の前のお客様がどの段階にあり、今何を検討しているのか意識して商談をしましょう。
例えば、顧客管理システムの導入を検討しているお客様に対しては、「どんな目的」で、「どのくらいの予算」で、「いつまでに導入したいか」という点を把握するようにします。
【心得その4】得た情報をリスト化し、状況にあったアプローチを考える
商談をしているお客様は、すべてが「すぐに購入を検討したい」と考えている方ばかりではありません。
「購入を迷っている」というお客様を見分け、その後のフォローなど、アプローチの仕方をしっかりと考え、優先順位をつけることも大切です。
見込み客はきちんとリスト化し、商談中に得た購入時期などの情報を基に、ランク分けをしておくようにすれば、段階ごとに適したアプローチの方法がとれ、効率よく営業活動を行うことができます。
【心得その5】常に素早く、柔軟性を持つ
営業だけに求められることではありませんが、素早く行動することは大切です。
仕事を先延ばしにしたり、約束したことをすぐ実行しなかったりすれば、たとえ商談で好印象だったとしても、チャンスを逃してしまうことがあります。トラブルやクレームへの対応も、先延ばしにするほどこじれてしまうものです。
また、実際に営業活動をしていると、マニュアル通りにいかないことばかりです。
凝り固まった考え方を通すのではなく、その時の状況に合わせる柔軟性も必要です。
まとめ
営業が苦手という方にとっては、いきなりすべてが出来るようになるのは難しいかもしれません。ですが、このコラムを読んでいただいたことがきっかけで、少しでも売上アップに貢献できるのであれば幸いです。