以前に比べて新設法人やフリーランスは増加しています。特に小規模なビジネスを、ひとりで始める方が増えていることは注目すべき点です。その背景には、終身雇用制度の崩壊や賃金の伸び悩み、副業の解禁などの要因があると考えられます。
少し前まで起業は仕事を辞めてからが一般的でしたが、本業をしながらの起業、在職中に起業の準備をする方など、働き方は多様化しています。
今回の記事ではひとり起業を成功させるために知っておきたい、メリット・デメリットや成功の秘訣、力となってくれる専門家のことなどを解説していきます。
目次
ひとり起業のメリット
- 意思決定を自由に自分でできるので思い通りに動くことができる
- 働く時間や場所を自由に決められるので、生活のペースや体調、ライフスタイルに合わせて働くことができる
- 就業時間や場所が決まっている会社員との大きな違いと言えるでしょう。
- 従業員を雇わないので自宅やレンタルオフィス(コワーキングスペース)を作業スペースにできる
- 開業資金が少なくても起業でき、いつまで働くのかも自分で決めることができる
- 定年がないため、自分が働きたいと思う限り続けられます。
ひとり起業のデメリット
- すべての責任が自分
- 最善と思った判断でも結果としては間違いだったということもありますし、外部の要因で思わぬ失敗をすることもあります。そういったときに生じた損失は、自分で負うことになります。
- 事務や営業などすべて一人で対応しなければならない
ひとり起業を成功させるためには
デメリットにもあげましたが、すべて一人で対応しなければならないのはとても大変です。
そこでお勧めなのがアウトソーシングを積極的に活用することです。
例えば、経理業務や営業(集客)などを自分が専門ではない分野を、外部に任せれば効率が良くなりますし、空いた時間を主軸となる事業に注力できます。現在では電話秘書代行など、様々なサービスがあります。
設立代行サポート
法人設立代行を依頼する場合はこちら
初期費用なし!レンタルオフィス「アントレサロン」
売上が安定するまでの期間には、レンタルオフィス(コワーキングスペース)を利用すれば一般的な賃貸オフィスよりも費用がかからないので、利益を出しやすくなります。ひとり起業のため、自由に場所を選択できるレンタルオフィスはとても相性が良いと思います。
自治体や経済産業省がスタートアップ企業を支援するために出している補助金・助成金に採択されれば設備投資もしやすくなるでしょう。
レンタルオフィスを利用する場合はこちら
万が一に備える!就業所得補償保険
万が一に備えることも必要です。例えば、就業所得補償保険に加入しておけば、病気や怪我で働けなくなったときに生活を支えることができます。
就業所得補償保険でお勧めな保険はこちら
ひとり起業に向いているビジネス
小規模で低リスクに始められる仕事が向いています。
例えば、ネットショップであれば店舗を借りる必要はなく、ウェブサイトを構築すれば事業を始められます。扱う商品の在庫ですが、注文のあとに仕入れるやり方であれば在庫なしでも問題はありません。
他には、個人や企業の代わりに仕事や庶務を行う代行ビジネスも向いています。代行ビジネスには事務代行や家事代行などがありますが、基本的に必要となるのは作業に用いる道具と自身に備わったスキルや体力です。初期投資はほとんどかかりません。ITビジネスも、プログラミングやコーディングなどのスキルがあればできる仕事なのでおすすめです。
コンサルティングも人気です。
ひとり起業の起業形態
起業においては個人事業主と法人の2種類があります。
個人事業主のメリットとしては開業のしやすさがあります。手続きが難しくなく、税務申告は法人に比べて簡単にできます。
一方のデメリットは、事業がうまくいかなかった場合にすべて自分が責任を負わなくてはならないことです。
法人のメリットは、社会的な信用が高く、経費にできる範囲が広いので節税がしやすいことが挙げられます。
デメリットは、設立費用がかかること、赤字であったとしても税金が発生すること、社会保険の加入義務があることなどです。
以上のメリット・デメリットをよく吟味して、最適な選択をしましょう。
参考:【行政書士が解説】個人事業主のすべて!メリット・デメリットから会社員・法人との違いまで徹底解説してみました
全てをひとりで抱えこまない
ひとり起業では、すべてを自力でやらなければいけないと考える方もいますが、必要ならば外部の力を借りることをおすすめします。
事業に役立つ助成金を活用したいが申請方法や対象になるのかわからない場合、自治体や商工会議所などが開催しているセミナーに参加することで情報を入手できます。
起業家を集めた交流会も、同じようにひとり起業で頑張っている方々の話を聞くことが出来るよい機会です。起業家の先輩から過去の成功談・失敗談等を聞ければ、今後の事業に活かせるでしょう。
他にも会社設立の手続きで悩んでいるときには、創業支援に力を入れている税理士・行政書士・司法書士を頼ればサポートをしてくれるでしょう。
お勧めするセミナーや起業家交流会はこちら
まとめ
ご自身のスキルを活かしたい、セカンドライフとして起業したい、そんな方に「ひとりでの起業」をおすすめします。
自分の力で起業することには不安もあることと思いますが、レンタルオフィスのようにスタートアップを支援するサービスも数多く普及しています。補助金・助成金や起業家同士の交流会なども、起業をする際には大いに役立つものです。
ひとり起業に興味があるならば広くアンテナをはり、各種サービスの情報を収集することから始めてみましょう。