起業をしたらすぐに加入!社会保険の基礎知識と手続きについて

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社会保険は、「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」総称です。

退職・失業、病気・ケガなど人生の様々なリスクに備えて保険料を納めて必要な時にお金やサービスを支給する仕組みであり、働く人を守ってくれる制度です。会社員時代は、給料から天引きされるので手続きについてあまり知る必要がなかったかもしれません。

ここでは健康保険と厚生年金保険をについて解説します。

1. 健康保険と厚生年金保険

個人事業主として起業される方は、国民健康保険と国民年金にしか加入できませんが、法人で起業される場合は「健康保険と厚生年金保険」に加入できるようになります。

むしろ会社を設立したら、社会保険に加入することが義務づけられています。

これは役員や従業員の人数には関係なく、一人社長の会社でも、一定以上の報酬(給与)があれば「社会保険の加入対象事業所」となり加入しなければなりません。

社会保険料は会社として半額を負担することにはなりますが、会社の経費として処理することが可能です。また、法人化しない個人事業主であっても、常時5人以上従業員がいる場合は業種によっては加入しなければなりません。

健康保険とは

健康保険とは、国の医療保険制度のうちのひとつです。日常生活の中で病気やケガになってしまったときに、保障が受けられます。会社員が加入する「健康保険」には、国民健康保険にはない出産手当金や傷病手当金などの手厚い給付制度が用意されています。

健康保険の種類には、「協会けんぽ」と言われている「全国健康保険協会」と、企業または業界団体などが独自に運営する「健康保険組合」の2つがあります。

厚生年金保険とは

70歳未満の会社員や公務員などの方が、基礎年金としての国民年金に上乗せして加入する保険のことです。

厚生年金は個人で加入するものではなく、事業所単位で加入するものになります。加入しなければならない事業所は、国の法令で定められています。厚生年金保険の保険料は、毎月の給与と賞与に保険料率を掛けて計算します。将来受け取れる厚生年金保険の年金額は、現役時代の厚生年金保険料の額に応じて変わってきます。

2. 健康保険と厚生年金保険の手続きについて

全国健康保険協会に加入する場合は、管轄の年金事務所(旧社会保険事務所)で、「厚生年金保険」の手続きをすると、「健康保険」の加入手続きも同時にできます。会社設立から5日以内に会社所在地を管轄する年金事務所に届けましょう。(日本年金機構のHPはこちら

手続きに必要な書類

  • 「健康保険・厚生年金保険新規適用届」を事業所ごとに提出する必要があります。添付書類として、会社の登記簿謄本の原本(3ヶ月以内に発行されたもの)の原本をご用意ください。本店所在地と違う事業所で申請する場合は、賃貸借契約書などの所在地を確認できる書類も必要です。
  • 「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」は、役員、従業員、被保険者の全員分を届け出る必要があります。
  • 「健康保険被扶養者(異動)届」は、従業員に扶養している家族がいて、その家族の収入が一定未満である場合は、扶養家族として社会保険に加入させる必要があるので同時に提出しましょう。

社員を雇用した場合

正社員

原則として、フルタイム勤務をしている正社員は、全員が加入対象者となります。期間の定めなく雇用する社員については、全員を加入させなければなりません。ただし、年齢が70歳以上の人は健康保険のみの加入となり、75歳以上の人は健康保険と厚生年金保険いずれも加入対象者になりません。

パート・アルバイト

加入対象となるのは、1週の労働時間と1ヵ月の労働日数が一般社員の4分の3以上の方です。ただし、昼間学生は加入対象とはなりません。

なお、1週間の労働時間数が20時間以上ある、1年以上の雇用見込みがある、社員数が501名以上いるなどの場合には、上記の条件に満たないアルバイト・パート社員でも加入させなければいけないケースがあります。

適用事業所や国・地方公共団体に属する事業所に勤務していて、通常の労働者の1週間の所定労働時間または、1月の所定労働日数が4分の3未満の方で、以下の①から④の全てに該当する方。
週の所定労働時間が20時間以上
2ヶ月以上の雇用の見込みがある
月額賃金が8.8万円以上
学生ではない

社会保険加入対象者の適用範囲が年々拡大しています。最新の情報を確認してその内容に従った対応をするようにしましょう。

3. まとめ

今回は、社会保険の「健康保険、厚生年金保険」について解説しましたが、社会保険は会社としての信頼性や、就職の際の判断ポイント、社員の定着にもつながることがあります。

社会保険の加入が必要な社員を未加入のまま放置しているとペナルティの対象になる可能性もあるので、これから起業される方は会社を設立したらすぐ加入手続きを行うようにしましょう。